【難関突破】何が何でもFコード攻略

初心者ギタリストにとって、最初の大きな壁となるのが、Fコードです。

これができずにアコギを挫折してしまった人のなんと多いことか!

たったひとつのコードでつまずいたばかりに、これからずっと続くはずだったアコギとの楽しい人生を投げ出してしまうなんて、めっちゃくちゃもったいない話です。

確かに簡単なコードではないですが、何とかFコードを自分のものにして、弾き語りライフを満喫してほしいです。

というわけで、正攻法からやや強引な攻略法まで取り上げてみます。

フォームを見直す

これで攻略できれば一番いいです。

ひとつひとつフォームを確認してみましょう。

まず押さえられない人で多いのが、人差し指と親指だけでネックを挟もうと無理に力を入れて、親指の付け根が疲れてしんどくなって嫌になっちゃうパターンでしょう。

人差し指で6弦全てを真っ直ぐ押さえつけなくてはいけないことに、気を取られすぎてしまうかもしれません。

大切なポイントは、左手だけで押さえるのではなく、体全体を使って押さえる感覚を身につけることです。

(1) 構え方を見直す

左手の押さえ方だけに集中する前に、ギターの構え方を調整しましょう。

これは一番重要な部分ですので、常に意識してください。

①ギターを膝の上に置いて、右肘をボディに載せ体に引き寄せます。

すると、テコの原理でネックが体から離れようとします。


②ネックが離れないように、左手でネックを持って引き寄せます。

この時、脇を締めて、脇腹から左肘が離れないよう意識してください。

そうすると、自然に腕全体でコードを押さえる感覚が身につくと思います。

左手だけでコードを押さえつけようとする余分な力が分散されるわけですね。

(2) 左手を見直す

Fコードのフォームで気をつけたいポイントは3つ。

①人差し指はフレットに寄せる

フレットに寄せないと音が出なかったり、ビビったりするので、必ず人差し指はフレットに寄せましょう。

寄せた方が余分な力をかけずに音を出すことができます。

②人差し指はネックの上下(6弦と1•2弦)に力をかける

Fコードの場合、人差し指が音を出すのは6弦と1•2弦です。

だから、真ん中の3•4•5弦はしっかり押さえなくても大丈夫なんです。

ネックの上下だけに人差し指の力を使うだけだと思えば、少し負担が軽くなりますよね。

ただし、これはFコードに限ります。

F7やFm7といったコードであれば、3•4弦も押さえる必要がありますので、いずれは人差し指で全ての弦を押さえられるようになった方がいいです。

1・2・6弦(ネックの上下)に力を入れるように意識をする

③親指の位置をやや内側にずらす

親指の位置が人差し指と平行になっていたり、外に逃げてしまったりする人が時々います。

これだと親指と人差し指だけで挟むような力の入れ方になってしまいます。

親指の位置をやや内側にずらすことで、力の重心が5本の指の真ん中に移り、薬指や小指にも力が入りやすくなります。

親指と人差し指で挟むのではなく、5本の指全部使ってネックを握る感覚で押さえられると良いです。

よく人指し指の腹の左寄りで押さえましょうと説明する人もいますが、結局は一緒のことを言っています。

5本の指の真ん中に重心を置いて押さえれば、自然と人指し指の腹の左寄りで押さえることになります。

以上、ここまでのことを実践してFコードが押さえられるようになったら、おめでとうございます!

以降の文章は読む必要はありません。

弦を細くする

フォームを見直してもなかなか音が鳴らない人は、細い弦に張り替えてみるのもいいでしょう。

ミディアムゲージやライトゲージを使っている人が多いと思いますが、思い切ってエクストラライトゲージを使ってみましょう。

弦のテンションが低くなるので、格段と押さえやすくなるはずです。
長時間の演奏も楽になります。

ただし、エクストラライトゲージにはデメリットもあります。

弦が細すぎるので、良く言えば音が繊細。

悪く言えば音が弱い、小さいです。

ですので、コードをガンガンかき鳴らすようなプレーには合わないです。

また、弦が切れやすいのもデメリットです。

Fコードに慣れてきたら、自分の演奏スタイルに合わせた弦の太さに張り替えてください。

握力・指力をつける

よく「ギターを弾くのに握力は必要ない。か弱い女の子でも弾けるから」という意見もありますが、ぼくはそんなことないと思います。

実際、長い時間弾き続けていれば、力が入らずにコードがちゃんと鳴らなくなることがあります。

一概には言えませんが、腕力や握力や指先の力が付いていれば長く弾き続けることができますし、コードも押さえやすくなると言えます。

ないよりは、あった方がいい、です。

それなら、腕力のある格闘家のような人がすぐにFコードを押さえられるかと言うと、そうでもないです。笑

力任せに押さえても綺麗にならすことはできないです。

フォームと力のバランスが大切だと思います。

では、どうやって握力・指力をつけるかと言いますと、Fコードの力はFコードを押さえながら鍛えるのが一番いいです。

ただ普段から握力や指力を鍛えたいという人には、ある程度効果のある鍛え方を書いてありますので、こちらを参考にしてください。

コードが楽に押さえられるようになる簡単トレーニング

弦高を調整する

フォームを見直して、弦を細くして、握力・指力をつけたけど、それでもFコードが押さえられないという場合は、弦高を低くしてみましょう。

ただ、弦高の調整は、専門的な知識と技術が必要なので自分でやるのは難しいです。

購入したお店や近くの楽器店へ持ち込んで、調整をお願いしましょう。

省略コードでその場をしのぐ

この項目を最後にしたのは、本当の意味でのFコードの攻略ではないからです。

ただ、長時間弾き続けて疲れてきた時に省略コードを使うこともありますし、とにかく曲を弾きたいけどFコードでつっかえてしまっているという場合は、じゃんじゃん使いましょう。

押さえ方は、
人差し指で1•2弦のフレット、
中指で3弦の2フレット、
薬指で4弦の3フレット、
親指で5•6弦に軽く触れ音が出ないようにミュートします。

CFCFのような細かいコード進行の時は、省略コードは有効です。

ただ、やはりFコード(バレーコード)はしっかりマスターしてください。

B♭のような5弦から1弦を押さえるコード(むしろFコードより難しい)には、省略コードはありませんので、ちゃんとしたフォームで弾きましょう。

以上でFコードを抑えるコツを紹介しました。

これさえ乗り越えれば、一生ギターが楽しめます!

あきらめずに、コツコツと練習してFコードをマスターしてください。